出雲路を歩く 八重垣神社 (1) ラブリー・ベイベーNo.1な神社


八重垣神社と鏡池


尊厳ある空気が漂っていた神魂神社から、車で10分程のところに八重垣神社がある。

この神社は素盞嗚尊(スサノオ)と櫛稲田姫(クシナダヒメ)を主祭神とし、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)神話発祥の地であることから、「縁結びの神社」として広く信仰を集めている。

縁結びの社だからなのか、(プードル似の)狛犬も他の神社と異なり、「ワオ~ン」と遠吠えしているようです^^

何故、ここ八重垣神社が縁結びの神社として信仰を集めているのかは、前述の通り、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の神話から由来しています。

(あらすじ)

高天原を追放された須佐之男命は、出雲の肥の河(斐伊川)の河上、鳥髪という地に降った。
すると川から、箸が流れてくるのが見えた。

スサノオ:「この川の上流に行けば、人が住んでいるかもしんねえ、腹減った・・・」


(何故高天原を追放されたのか、そして葦原中国に降りたあとの「五穀豊穣の神~大気津比売神(オオゲツヒメノカミ)」を殺生した話は省略します)

川を遡っていくと、家の中で老夫婦が美しい娘を囲んで泣いていた。

訳を聞くと、老夫婦は、国津神大山津見神の子、足名推(あしなづち)と手名推(てなづち)であると名乗り、次のように語った。

「この地には、目がホオヅキのように赤く燃え、8つの頭と尾を持ち、胴体には苔がむして、さらには檜や杉なども生えている八俣遠呂智(ヤマタノオロチ)という大蛇が棲んでいて、毎年やって来ては次々と娘を食っていきます・・・。今年はこの娘、櫛名田比売(クシナダヒメ)の番なので・・・ウエ~ン!!」

須佐之男命は、櫛名田比売の可憐な美しさに一目惚れしてしまい・・・

「私は天照大神の弟、スサノオ命である!
必ず娘を大蛇から守ってやるから、この娘を私の妻にくれぬか?」


と、取引をして(?)クシナダ姫も同意し、早速八俣大蛇の退治に乗り出した。

といっても、相手は怪物。
まともに戦っては勝ち目はない。

そこで家の周りに佐久佐女の森から伐採した杉の木を使って8つの門を設けた垣をめぐらし、そこに8つの巨大な酒樽を置いて待ち構えた。
そして、クシナダ姫は爪櫛(つまぐし)に姿を変えて、スサノオの髪にしがみついた。

そして、夜。
八俣大蛇は案の定、酒樽に頭ごと入れて酒を飲んで、酔っぱらって寝てしまった。

スサノオ:「チャ~ンス!」

といったかは分からぬが、すさかず十拳剣(とつかのつるぎ)でズタズタに大蛇を切り散らした。
その際、尾の中から一振りの太刀が現れた。
これがのちの「三種の神器」のひとつ、草那芸の剣(くさなぎのつるぎ)である。

その剣を和睦の印として高天原の天照大神に献上し、のちにスサノオ命とクシナダ姫は結婚し、出雲の須賀の地に宮を建てて国固めをした。

その際、須賀の地から湧きたつ雲を見て、スサノオは次のような歌を詠んだ。

“八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 
八重垣作る その八重垣を”


その後、須賀の宮殿に住み御子を設けた。
その六代目の子孫が出雲大社の祭神、大国主神であった。

そしてある日。

スサノオ:「いまから母さんの元へ行ってくる。
アディオス!」


と言って(!?)、クシナダ姫の父親であるアシナヅチに稲田宮主須賀之八耳神(イナダノミヤヌシスガノヤツミミガミ)という名を与え、宮殿の首長に任命したのち、スサノオは母(イザナミ)が住む国である根堅洲国へと旅立ったとさ。

(おしまい)

上の写真は八重垣神社の奥にある佐久佐女の森(八重垣神社の古社地)にある「夫婦杉」。

「神の御前で千年を契り、注縄もはなれぬ夫婦杉」
という詩がある。

「佐久佐女の森」の中は、御神木の根が蛇のようにうねりながら、蔓延っていた記憶がある。
(ちなみに写真は屋久島の森の中です・・・一応イメージということで^^)

そしてここが有名な「鏡池」。

「鏡池」は稲田姫命が、スサノオに勧められ、この社でヤマタノオロチから身を隠している間、鏡代わりに姿を映したと伝えられる池で、現在は良縁占い(銭占い)が行われている。

社務所で売られている薄い半紙の中央に、小銭を乗せて池に浮かべると、お告げの文字が浮かぶ。
紙が遠くの方へ流れていけば遠くの人と縁があり、早く沈めば早く縁づくといわれる。
このため、軽い1円玉を使うのを避け、皆、重たい硬貨で占いを行う。
また、紙の上を イモリが横切って泳いでいくと、大変な吉縁に恵まれるという。

そして、ボクが参拝した日も、女子達が鏡池で縁結びの占いをしていた。

このような微笑ましい光景を見ていると、「日本女子の心」はまだ完全に汚れていないのかな、と思えて少し嬉しくなった。

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