上州上武紅葉の旅 上野国一之宮 貫前神社 「下り参りの一之宮」


上州~上武紅葉の旅
一之宮貫前神社 「下り参りの一之宮」




『一之宮貫前神社』は群馬県富岡市一ノ宮に鎮座する古社で、創建は安閑天皇の元年(531年)。
御祭神は、経津主神(ふつぬしのかみ)と姫大神(ひめおおかみ)の二神を祀る。
尚、姫大神については一説によると、綾女庄(当地の古い呼称)での養蚕機織の神と云われている。

本神社では、御戸開祭や鹿占神事など古からの祭儀が数多く残っている。

さてさて、上信電鉄で高崎駅から約1時間強。
最寄駅である上州一ノ宮駅に到着。

ホームにある御手製の駅案内を見ると、
ほのぼのとした気分がした。

神社へ向かう道を進むと、派手な酒屋さんを発見。
『8本一億出た』のボードが店の所狭しと置いてあった。

歩く事約10分。
ようやく貫前神社の社号標を発見。

ここから急坂が続く。
上の写真で、ようやく中間地点。

「疲れただぁ~><」

と、思いながら後ろを振り返ってみると、
何とも言えない美しい並木道が広がっていた。

長い大鳥居までの階段を登っていくと・・・

立派な総門(惣門)が姿を現した。

さて、総門の右に見えるのが「蛙の木」と呼ばれている木。
太平洋戦争末期、境内の銃ボクに蛙の形をした茸(サルノコシカケ)が出たのを、「勝ち蛙」と呼び多くの参拝者があり、現在は「無事蛙」と呼ばれ交通安全のお守りとなっている。

総門をくぐると、下りの階段が参道となっており、社殿を見下ろしながらの参拝となる珍しい形式で、「下り参りの宮」と言われている。(日本で3社のみという)
今までの神社の場合、門をくぐって社殿を見上げるというのが当たり前だったが、上から見下ろす社殿はなかなか新鮮。

険しい参道を登った甲斐があった^^

左手には手水舎、中央は楼門、その奥に拝殿・本殿がある。
これらの社殿は寛永12年(1635年)、徳川家光による再建で、徳川綱吉が大規模な修理をして現在に至る。

下り参道の途中左手にあるのが、月讀社。
社殿は、寛永十二年以前の本社拝殿だったらしい。
明治時代までは「牛王堂」として祀られてきた。

御由緒として、御創建は社伝によると、碓氷群郡東横野村鷺宮(さぎのみや:現在の安中市)に物部姓磯部氏が、氏神である経津主神を祀り、その鷺宮の南方鏑川岸に至り、蓬ヶ丘綾女谷に社を定めたのが安閑天皇の元年(531年)と伝えられている。 

天武天皇の時代(674年)に初の奉幣(ほうべい)があった。
尚、奉幣とは天皇の命により神社に幣帛を奉ることです。

さらに醍醐天皇の延喜の制には名神大社に列せられ、上野国一之宮として崇敬を衆め、明治4年國幣中社に列格された由緒ある神社である。

現在の御祭神は、経津主神(フツヌシノカミ)と姫大神(ヒメオオカミ)で、日本書紀によると、物部の氏神で、天照大神の命を受け、武甕槌神(カケミカヅチ)と共に出雲國の大国主神より天孫のために国土を奉納(「国譲り神話」)させた神で、古来より武の神、建国の神として信仰されている。

姫大神は御名は不詳だが、恐らく綾女庄(富岡一之宮地方の古称)の神で、養蚕機織の守護神らしい。

拝殿の後ろには、壮大な本殿が・・・見えない(涙)
どうやら、大改修期間らしく、白いシートで覆われていた。

御祭神については諸説あり、抜鉾神社(経津主神)と貫前神社(姫大神)が別々にあったものを合祀して、2神1社とした説などがあるらしい。
また、当時一之宮であった赤城大明神(赤城神社)が、財の君であるこの女神を他国へ渡してはならないと、女神(貫前神社)に一之宮を譲ったという逸話などもある。

ともかくこの地方にとって、財の神、養蚕の神など多くの御利益のある姫大神は、恐らく古代から信仰の篤かった土着神であったのかな?

境内の奥にひっそりと鎮座する鳥居。
この先には、御神林、そして鏑川の支流、高田川へと続く。
広場のようなものが見えたものの、「神域」の立ち寄り難い雰囲気がしていたので引き返すことにした。

小生自身としては、立派な社殿の被写体よりも、こういった苔の生えた道や小さな祠や鳥居といった景色のほうが、何故か強く心を動かされる。

さてさて、本殿を後にして、西門にある仮殿敷地及び摂末社の方へ向かった。

日枝神社、そして奥には内宮・外宮が鎮座している。
寛永十二年以前の本社本殿で、
大己貴神・大山祇神を祭神とするお社。
古い貫前神社の本殿を移築したと伝わっている。

内宮・外宮は寛永十二年に天狗沢峰通り字伊勢屋から遷座された。
他にも二十二末社などがあった。

境内に立つスダジイと銀杏の大木。
スダジイは樹齢は1000年と推定され、
幹は数本の枝幹が成長して重なり合った奇異な形をしている。
樹高15メートル根回り4メートル。

大鳥居脇の公園にある苔
木から張り出された根のうねり具合が何とも美しい。

そして、帰路へ。
西日が差した大鳥居。
とても美しい風景です。

大鳥居からの絶景。
色見がかった木々の葉。
そして、西上州の山々。

本殿さえ拝むことが出来れば、最高だったのに・・・
それは少々欲張りすぎかな。

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