武蔵國探訪記 -5 男衾の社 小被神社と出雲乃伊波比神社


武蔵國探訪記 -5

男衾の社: 小被神社・出雲乃伊波比神社



「男衾」と書いておぶすまと読む。
昔東武東上線沿線に住んでいた小生にとって、東上線に乗る度に路線図の右側に書かれていた「男衾」や「一本松」ってどんな場所なのだろう?と、常々思っていた。

・・・月日は四半世紀程流れ、居住地も転々としているが、実はこの男衾。
ここには平安時代に編纂された延喜式内社が二社もある!という事を知った。

『ならば、立ち寄ろう!』

と、意を決し、初おぶすまに挑戦してみた。

ここが、東武東上線男衾駅。

駅の周りには・・・何もない。
平安時代の時の方が栄えて・・・(以下略)

少なくともあと数十年はこのような風景なのだろうな、と思う。

男衾駅から歩く事、約20分。
いかにも「神域」を感じさせる社叢が姿を現した。

社叢に向かって歩いていくと、黄色の鳥居に「小被神社」と書かれた扁額が見えた。
とてもワクワクする気分☆

神社の参道。
何と書いてあるかは分からぬが、とても時を感じさせる趣き。


そして、社頭へ。
新しい鳥居、そしてコンリートの参道なのだが、門前は木クズが散乱しており、管理されていないのかな?と、少々寂しい気分。。。


拝殿は覆殿に囲まれていて、まるで放置されてきたような遺構的な雰囲気。
さらに社殿裏に周ってみると、落書きが書かれて、境内にゴミは散乱・・・。
とても悲しい気分になってしまった。


そんな小被神社の御由緒について。

鎮座地 埼玉県大里郡寄居町大字富田字宮田1508番地
御祭神は瓊瓊杵尊で、木花咲耶姫命、彦火火出見尊が配祀されている。

富田邑は、第二十七代安閑天皇の朝(みよ)、千四百七十年前群家郷富田鹿、塚越に居住せしに始り、富田鹿が郡内鎮護のため創祀せりと、伝承。

延喜式内社 第六十代醍醐天皇延長五年平安時代中期に編纂された有名な書物位に登録されて居ると云事。本年より数えて1081年前。

男衾郡総鎮守 旧村社

平成18年10月吉日

(看板より転記)


社頭前の鳥居を遮るように立っていた石垣等に興味があって参拝してみたが、現在はその石垣も撤去。

僅かな時間しか経過していないのに、時の変遷を感じてしまう。
そんな神社であった。

境内のゴミ掃除をして、一礼した後もう一社へ。


気を取り直して、男衾もうひとつの式内社~出雲乃伊波比神社へ向かう。
男衾一の高層建築物である『男衾タワー』を発見^^

そして、脇にある納屋では、古壺や古家具に交じって、大根が干してあった。
いにしえの日本的日常風景だな・・・。

小被神社から歩くこと10分程で出雲乃伊波比神社に到着。

こちらはそれなりに手入れされていて、とても落ち着いた雰囲気。
本殿裏の鎮守の森も鬱蒼としていて、心も落ち着く。

しかし、拝殿前に鎮座している狛犬達は、何故か縦向き。
参拝している時に、『ジーっ』と見られているような気分になった^^;

出雲乃伊波比神社の御祭神は須佐之男命で、三穗津姫命、誉田別命、天児屋根命、天太玉命、天穗日命が配祀され、天照皇大神、軻遇突智命が合祀されている。


この社は昔、現在の花園橋付近に祀られ、源頼義も奥州征討の折に戦勝祈願を行ったとされており、以来「赤浜八幡」「白旗八幡」と呼ばれるようになり、以来「八幡社」と呼ばれていた。

しかし天正8年(1580)の荒川洪水により、集落共々被害を受け、標高の高い現在地に遷座。
また、この洪水により古史料は流失、社史の詳細は不明となってしまった。

明治33年、出雲乃伊波比神社という旧名に復し、明治40年に近隣の10社を合祀して現在に至っている。

尚、本殿は文政3年(1820)に、拝殿は明治14年に再建されている。


元々は出雲族の末裔と称する武蔵国造物部氏を祀っている神社であり、延喜式内社であるが、「男衾郡式内・出雲乃伊波比神社」の論社はこの社の他に、熊谷市板井・出雲乃伊波比神社があるらしい。


次回も・・・武蔵國のお社です☆

Comments

  1. こんにちは、たっつんと申します。

    小被神社、荒れ果ててしまって残念ですね。本来、神聖な場所のはずなのに、心無い人もいますよね。
    私も以前訪れたある神社で、拝殿内の賽銭箱が動かされて、飲み食いした跡があるのを見て、悲しくなりました。
    宮司さんや氏子さんにもいろいろとご都合もあると思いますが、神社事態もあまり手を入れていらっしゃらないようでもありました。
    その時はすごく気分が悪くなってしまって、そのまま出てきてしまったのですが、境内をお掃除されたMiyaさんはえらいなぁと思います。
    長々とすみませんでした。また、いい神社との出会いがあることをお祈り申し上げます。

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