ネパール漫遊記 (ヒマラヤトレッキング編(2) シャブルベシ~ランタン)

Himalayan Langtang Trekking (2)
Welcome To The Heavenly Path

(前回 カトマンズ~シャブルベシ Link⇒http://travelog-jpn.blogspot.jp/2011/12/1.html )

出発の朝、天気は晴れ。
朝食を摂り、目的地キャンジン・ゴンパへ出発。

道程としては
1日目 シャブルベシ(標高1460m)→ラマホテル(標高2340m)
2日目 ラマホテル(標高2340m)→ランタン・ヴィレッジ(標高3500m)
3日目 ランタン・ヴィレッジ(標高3500m)→キャンジン・ゴンパ(標高3800m)
4日目 キャンジン・ゴンパ(標高3800m)→キャンジン・リ(標高4733m)
5~6日 キャンジンゴンパ→シャブルベシ(帰路)

出発の朝。
天気は快晴!
空気は少しヒンヤリとしていて心地良いトレッキング日和。

 早速ガイドさんと一緒に出発!

ランタン・コーラが流れる沢を吊り橋で越えて小さな集落に入る。

シャブルベシのチェックゲートをくぐり、村の入口で子供達がお見送り。
屈託のない笑顔に心を癒される。
世界中どこに行っても子供達の無垢な笑顔は変わらない。

そして、今にも崩れそうなゲートの壁には誰が書いたか分からぬが、
「Welcome To The Heavenly Path」
と、書かれていた。

「天国のような小路」
実に心をくすぐるチャーミングなネーミングだ。

集落を越えて山道へ向かう。
いかにも生活用通路的な道を進み、吊り橋を何本か渡り山道に入っていく。

小路沿いによく見かけたのは桜の木。
ネパールの桜は11月が満開の季節らしい。

・・・と、呑気に語れるのは実はここまで。
ラマホテルまでの道程は険しく、数百メートルを登ったかと思ったらすぐに数百メートルを下るような山道が連続している。
風景も日本の山道とさして変わらず、また長距離移動とアップダウンの連続、そして異国での緊張のせいか気持ち悪くなってしまった。

ちなみに上の写真は休憩ポイントのBambooという集落。
欧米人パーティーも休息中。

1日目の宿泊地、ラマホテル。(標高2340m)
ランタン・コーラという川沿いにあり、川の流れが轟音のように鳴り響く。
ロッジの部屋は一応個室だが、簡素なベッドがあるだけ。
寝るときは出発前にカトマンズで借りてきた寝袋にくるまって就寝。
-10℃対応の寝袋だが、それだけでは寒くダウン・ジャケットを着て、頭にはニット帽を被らなくては寝ることができない。

・・・にしても、とんでもない新婚旅行である(苦笑)

翌朝、気分も良くなったので、ランタン・コーラ周辺を散歩してみる。
すると、川沿いに転がる巨石の上にケアンを発見。

ランタン・コーラはヒマラヤ・ランタン氷河から流れる川。
地図を見るとカトマンズ盆地を経由してネパーリの聖なる河、ナラヤニ川に合流する。さらにナラヤニ川はインド北部でガンジス川に繋がる。

そういった意味合いで積まれたものであるかは定かでないが、きっと「川の神さま」を鎮めるためにヒマラヤの民が置いたものであるに違いない。

2日目は標高1200m分を稼ぐ必要があるが、アップダウンは少なくそんなに苦ではない。
イメージ的には屋久島の白谷雲水峡のような雰囲気といえば想像し易いかな??

また、馬による物資の運搬も多く見られた。
小生も馬使いのマネをして、遅れている馬に「シュッ!シュッ!!」と声をかけて、道に誘導したりして遊んでいた。

そんな鬱蒼とした森からついにランタンの峰々が姿を現してきた。
実に感動的な風景!
森のトンネルを潜っていくと、徐々に森林限界に近づき、草木中心の見晴しの良い風景へと変貌していく。

途中の休憩地、ゴラ・タベラ(標高3020m)
ここまで登ると美しいヒマラヤの風景が眼下に広がる。
氷河で削り取られた岩肌も露出してきて、大陸的な眺望が広がり始める。

この水車はマニ水車といい、水力の力でマニ車を回転させる仕組みの水車。
マニ車とはチベット密教の仏具で、側面にマントラ(真言・祈りのようなもの)がサンスクリット文字で刻まれていて、内部には経文が巻かれている。

この車を時計回しに回転させることにより、経を読んだのと同じ功徳があるとされている。
チベット仏教の寺院では、後で紹介するストゥーパ(仏塔)の周りを囲むようにマニ車があったり、高さ数メートル以上の巨大マニ車がある。
さて、トレッキングに話を戻して・・・
ここはランタン・ヴィレッジの手前にあるチェック・ポイント。
ネパール軍の兵士が銃を携えて、トレッカーをチェックする。

と、仰々しい事を書いたが、出発前にTrekking Permitを持っていれば何の問題もない。
因みに1000ネパール・ルピー(以後、ルピーと略)を支払えば発行してくれる。
(1ルピー=1円)
岸壁の所々から雲が湧き立ち始める。
写真は吊り橋を人馬が渡ろうとしている様子。
現地で撮っていたときには特に何とも感じなかったが、帰国してよく考えてみたらスゴい事だな、と気付く。

吊り橋は、数十メートルの長さで堅固な造りだが、下を見たら当然渓流な訳で・・・
風が吹いたり、橋の中腹に差し掛かったりすると、強い揺れを感じて怖かった><

名もなき山から落ちている名もなき滝。

ガイドさんでシェルパ族のタワさん曰く、エベレストを登頂するより名もない山を登る方が困難だと言っていた。(彼はスキーヤー・三浦雄一郎がエベレスト登頂したときのシェルパだったとのこと)
又、日本でいうところの神奈備(御神山)のような禁忌となっている山があり、政府も登山を禁じ、伝承でそういう山に登ろうとしたものは必ず死ぬとも言っていた。

ネパールで有名な禁忌されている聖なる山といえばクンビラ山。
日本の金刀比羅宮・金比羅神社・琴平神社(こんぴら)の語源となっている山である。
(エベレスト周辺に聳え立っている・・・標高5673m)
蛇足だが、香川県に鎮座する金刀比羅宮の総本山は象頭山。
ガネーシャ(ヒンドゥー教・象の神)と一致するのはきっと神仏習合の影響であろう。

さて、2日目の宿泊地、ランタン・ヴィレッジ(3500m)に到着する頃には完全に雲に覆われてしまった。
雲に覆われると急激に寒くなり、体温が奪われていく。
何とか辿り着いて良かった。

ランタン・ヴィレッジの様子。
ここはランタン附近の居住地の北限。
目指すキャンジン・ゴンパは、冬は雪と低温で生活をすることができないので、ここランタン村で一冬を越すらしい。

小生はあまりの汗臭さで初めてシャワーを浴びた・・・が、これが大失敗。
逆に体温を奪われて、凍えてしまった。
運よく食事前にシャワーを浴びたので何とか回復できたが、もし食事後にシャワーを浴びていたら、風邪をひいてしまってトレッキングを断念せざるを得なかったかもしれない。

山ではちょっとした判断ミスが命取りとなる。
海外で5000メートル前後の山に登頂した登山愛好家が、山頂で記念撮影するために小走りしてしまっただけのせいで、帰路は低酸素症でフラフラになってしまったという話を聞いたことがある。

過度の注意は緊張するだけだが、過信は禁物なのだな、と自戒。


次回は、キャンジン・ゴンパまで続くマニ石に囲まれた聖なる小路についてです。

Link ⇒祈りの路(ヒマラヤトレック) http://travelog-jpn.blogspot.jp/2011/12/3.html

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