ネパール漫遊記 (ヒマラヤトレック編(6) キャンジン・リ~ 標高4733mの山に登ってみた)

Himalayan Langtang Trekking (6)
キャンジン・リ登攀記


前回 キャンジン・ゴンパ Link⇒http://travelog-jpn.blogspot.jp/2011/12/5.html

午後9時には就寝したが、翌朝6時には寒さのあまり、目を覚めてしまった。
仕方ないので、一服するついでに辺りを散歩してみた。

外は深々と冷え込んでいて、冷たい空気が顔に突き刺さる。
ランタンの峰々も薄っすらと差し込んでくる朝日に反射して、とても美しい。

吸っていたタバコは低酸素の影響で、やたら減るのが遅い。
まるで1本で、3本位は吸っているかのような減り具合だった。(これ実話)

ヤク牛は寒さに耐えるように立って寝ていた。
(全ての牛が立って寝ている訳でなく、横になっている牛もいた)

チベタン・ブレッドとスープを摂ったあと、いよいよランタンの峰々が一望できるキャンジン・リという山に登る予定。
出発前のランタンの峰々、青い空が本当に美しい。

実はボク的には氷河が見渡せる場所まで登ればいいや・・・と、思っていたが、妻が
「絶対登るの!ガルルッ!!」
と、ダダを捏ねたので、渋々登ってみたというのが本音です(笑)

大地には霜が降りて、太陽光に反射して光り輝いている。
1か月後(12月)に訪れていたならば、きっと雪景色に変貌していたのであろう。
(手前に転がっているのはヤクの糞です^^)

この山がキャンジン・リ。(標高4733m)
リルン氷河やキムシュン氷河が一望できる山。
ガイドのタワさん的には、ツェルゴ・リ(5000m)やヤラ・ピーク(5500m)を登りたかったらしく、更にトンバの飲み過ぎ→二日酔いで戦意喪失(笑)・・・ということで、我々二人だけで登ることにした。

タワさんは「6000m以下は丘ですYO~♪」なんて言っていたけど、充分キツイ。
標高をかせぐ目的で、少しキツい勾配やごっつい岩場を登ってしまったのでヘトヘト・・・。
よって、写真を撮る余裕なんぞなく、こんな風景や・・・

山の反対側に見えた大国様のようなシルエットをした雪嶺とかを、休み休みの間撮るのが精一杯だった。
登山中、一眼レフはリュックの中・・・なんとか改善せねば。

妻が撮ってくれたボクの後姿。
ボク 「・・・(驚きのあまり言葉を失う)」

(多分)4200m辺りの地点。
ピークがまだまだ先。
岩が崩れないように、ヒッコラヒッコラと登っていく。
低酸素なのでゆっくり深呼吸しながら登ったが、さすがに空気が薄くすぐに息切れしてしまう・・・。

空気以上に辛かったのが、紫外線。
一般的に海抜1000メートル毎に紫外線量は10%増えると言われている。
さらに快晴や雪の照り返し等を考慮すると、一気に数倍になってしまうという。
ジリジリと全身が焼け、目がチカチカしてくる。

お互い励まし合いながら、山頂を目指してただ無心に登る。
ピークはもうすぐ、あともう少し。
がんばれ、がんばれ。

・・・そしてピークに到達。
達成感云々より、「ああ、終わったのか・・・」という寂しさのようなものに支配されていたのが正直言った気持ち。

チョルテンに彩られたピークには無数のケアンが山積され、亡くなった方々と思われる写真等が多く置かれていた。
とても神妙な気持ちになる。

眼下には、眩しすぎる程の光を放つランタン・ルリン、そして念願の氷河が広がっている。
この風景だけは、今だに目を閉じても鮮明に思い出すことができる。

この氷河はキムシュン氷河。
地響きのように氷河が動く音が聞こえてくる。
まるで、地球の胎動が聞こえてくるかのよう。

ちなみに、ランタン・ルリン側から吹き上げてくる風は、草木が殆ど生えていない「氷の世界」のせいか、無酸素に近いように感じる位に息苦しかった。

そして、ここが本当のピーク。

ヒマラヤ山脈はインド亜大陸がユーラシア大陸に衝突した際に、大地が競り上がって形成された山脈。ということは、山頂は太古の昔海底だったことになる。
よって、良く探せば海洋生物の化石も発見できるらしい。
地球のスケールの大きさにただただ圧倒。

東に目を遣ると、氷河の壁がこれでもか!と言わんばかりに広がっている。

本当に奇跡的な眺望。
この景色ばかりは、汗を流さない限り拝むことはできない。

そして下山。
山頂からでなく少し下った場所から撮影したと思うが、まるで空中写真のよう^^

そして昼過ぎになっていたせいか、下から吹き上がる風が物凄い。
さらに太陽もてっぺんにあるせいか、紫外線が容赦なく降り注いでくる。
一気に全身が真っ黒に日焼けした。

そんな帰りの道中に見つけた可憐なお花。
実に可愛らしく、心を和ませてくれた。

登山愛好家ならば、もっと高いピークを目指して登っていただろうが、僕たちはこれだけで充分。
記憶に永遠と刻み込まれた登山であった。

PS: 驚きはまだまだ続く。
夜の星空は、星雲が肉眼で見える程、鮮明に見ることができた。
心に深く刻み込まれた夜の星空、これも忘れることはできないだろう。


次回は、アディオス!ランタン・ヒマール!!の巻です♪

次回Link ⇒http://travelog-jpn.blogspot.jp/2011/12/7.html

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