ネパール漫遊記 (世界最大級の仏塔~ボダナート寺院)

Boudhanath

スワヤンブナートの次に向かった地は、ボダナート。
密教(チベット仏教)の巡礼地とされており、世界最大級を誇るストゥーパといわれている。

車の往来が激しい大通りからチェックゲートを通過すると、周囲の建築物で隠れていた巨大なストゥーパが目に飛び込んでくる。そして、ストゥーパを囲むように数多くの僧院、そしてツーリストや巡礼僧向けの飲食店や土産店が林立している。

人々の流れは、ストゥーパの周りを時計回り(右肩を仏塔に向けて)に流れていて、「巡礼の地」であることを認識させられる。

高さ36メートル、石で造られたドームの直径は27メートルにもなるボダナート寺院の全容。
ドームの下には、108体の仏像が彫られており、満月の夜にはその仏像の一体毎にローソクが灯されるという。

建立は諸説あるが、5世紀には既に建てられてたという。
チベットとネパールとの交易ルート上にあったため、チベット商人や巡礼者は必ずこの地を訪れ、旅の無事を祈願していたという。

ストゥーパの上を周回している少年僧。
この尊大なストゥーパを見て何を想うのであろう?

この地が現在のようになったのは、1959年のチベット動乱以降。
中国によるチベット地方の武力制圧により、スワヤンブナートと同様に多くの亡命チベット民族が住みつき、僧院や住居等が建てられ「リトル・チベット」が形成されていった。

掲げられた無数のタルチョ、そして何よりストゥーパの大きさに圧倒されてしまう。
ちなみにストゥーパについては、スワヤンブナートにて書いているので、ご参照の程を。

密教徒だけでなく、ツーリストもストゥーパの上に登って周回することできる。
正面にお香が焚かれていて、煙が太陽光を乱反射させていて、香しい臭いと相まって神聖な雰囲気が充満していた。

そして運良く、他国の仏教徒の一団がタルチョを奉納している場面を見ることができた。
恐らく掲げられるタルチョにお浄めをしている儀礼のように思われる。

僕たちは旅のささやかな記念として、100ルピーをお布施して小柄なモンクから経典が内包されているチベット色彩の鮮やかなペンダントを頂戴した。

ボダナートの町並み。
観光客だけでなく、多くのチベット仏教徒が祈りを込めながら、練り歩いていた。
彼らにとってボダナートは正に安息の地であり、巡礼の到達点なのである。

とはいえ、ネパールは近年中国と友好関係にあるらしく、亡命者に対する取り締まりが厳しくなったという。とても憂慮すべき問題である。

ここには数多くのチベット仏教の僧院があるが、ガイドさんの宗派であるサキャ派のツァムチェン・ゴンパに入ってみることにした。
壁全体が極彩色で飾られたチベット壁画で埋め尽くされている。
模様の繊細さ、そして色使いの大胆さに目を奪われてしまう。

院内に鎮座されていた(恐らく)大日如来の銅像。
本尊の前では、巡礼者が五体投地(両手・両ひざ・額を投げ伏すさま)をして礼拝をしていた。
ちなみに、仏塔を五体投地しながら周回する修行僧もいるらしいが、僕たちが来訪時にはいなかった。

無数に灯されたバターランプの炎の数それぞれに祈りが込められている。
祈りとは仏への帰依なのか?
それとも、『祖国』チベットの安寧を願う気持ちなのか?

そんな事を自問しながら、次なる目的地~ヒンドゥー教四大聖地へ。


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