奈良の社 大美和の桜吹雪と大和三山



大美和の杜
大神神社摂社・久延彦神社の境内を抜けると
大美和の杜という自然公園がある。

久延彦神社 参道
大美和の杜が桜の名所だったということは、
訪れるまで知らなかった。
いやいや、ラッキーです☆

桜吹雪!
さらに幸いにも(?)この日は春の嵐
桜吹雪が『これでもか!』と云わんばかりに降っていた。

桜は山の神から春を告げる導(しるべ)である。
稲作農耕を主体とする暮らしにおいては、
種まきを知らせる花樹を
「サクラ」つまり「サの神=稲魂」の依代として奉ったという。

大和三山
(左:天香久山、中:畝傍山、右:耳成山)
そして、杜の展望台からは大和三山が一望できる。

大和三山とは、奈良盆地に立つ独立峰
天香久山、畝傍山、耳成山の三山の事。

万葉集で中大兄皇子が

「香具山は畝火ををしと耳成と
相あらそひき神代より
かくにあるらし古昔も
然にあれこそうつせみも嬬をあらそふらしき」

と、謳っている通り、
三山には往古より多くのおはなしが残されている。

耳成山と大鳥居
大美和の社から一番近い場所に立つ耳成山。
どこから見ても山裾のない円錐形の山容で、
『耳(余分なところ)がない山』という意とのこと。

標高139メートル

天香久山
そして、名に「天」がつくことから
大和三山で一番神聖な山といわれている天香久山

記紀では、『神産み』神話から登場しており、
日本書紀『天の岩戸』神話でも・・・

『天香山の榊(もしくは山から金を掘り出して日矛)を使用して
天の岩戸に隠れていた天照大神を高天原に戻された』

とある通り、天香久山の土は特に神聖視されていた。

他にも神武東征神話や万葉集をはじめとして、
数多くの歌集、紀行文などでも引用されている

春過ぎて 夏来るらし 白栲の 
衣乾したり 天の香久山
万葉集巻ー・二六 持統天皇

標高152メートル

畝傍山
そして、畝傍山
田の畝(うね・あぜのこと)のような山容が名の由来
神武天皇をはじめとした建国神話の舞台地になっている

日本書紀にて
『見ればかの畝傍山の東南の橿原の地は、
思うに国の真中である。』

と、神武天皇が言われた山。

標高199メートル

三輪山と大美和の桜
春の嵐で吹雪のように散ってしまった桜の枝から
若葉が息吹はじめていた。

散るものもあれば、生まれるものもある。
生命の儚さと逞しさを感じることができた。



次回も引き続き奈良のお社です♪

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