9 September 2012

北アルプスの社 有明山神社

Location 日本, 長野県安曇野市穂高有明7271
有明山神社
(長野県安曇野市穂高有明宮城鎮座)
有明山は『信濃富士』と呼ばれている山。
穂高山系の前山で標高2268メートルだが、古くより安曇野の人々に親しまれて霊山として崇められている。
安曇野から眺めると、北アルプスの美しい山々を覆い隠しているかのように立つ山容は、「北アルプスの賽神」と言っても過言ではない。

有明山(燕岳山頂より)

有明山神社は有明山の麓に鎮座する古社。
長野・戸隠神社と同様に手力雄命、八意思兼命、天鈿女命を祀り、記紀神話の天の岩戸伝説もこの地に伝わっている。

鳥居
鳥居から続く参道は緑が多く、歩いて心地良い。
また、この鳥居を横切って坂道を進むと明王院という仏閣があり、その先には魏石鬼岩窟というドルメン式古墳があるが、これは次回の項にて。

神門
参道を進んだ先には神門が置かれている。
天井絵や彫刻がとても鮮やかで壮麗な佇まい。
この神門は明治三十四年に建立されたもので、唐風八脚門の建築様式で、別名「信濃日光裕明門」とも呼ばれている。

境内
左右の緑のコントラストがとても美しい境内。
(左は針葉樹林、右は広葉樹林ですね)
ちなみに、くぐると吉運になるという「開運・招福の石」も境内脇に置かれている。

土俵
有明山神社
里宮 長野県安曇野市穂高有明宮城
奥社 長野県安曇野市穂高有明山頂上

祭神
有明山頂の中岳本社 手力雄命、八意思兼命、大己貴命
南岳本社 天照大神、天鈿女命、事代主命
北岳本社 造化三神 (注:天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神)

拝殿
由来
天照大神の籠った岩戸を手力雄命がこの地へ放り飛ばしたのが、戸放ヶ岳とか有明山と呼ばれる霊峰だと伝えられる。
ここに第八代孝元天皇五年に造営されたのが、戸放権現と伝えられ、のちの有明山神社である。
延歴二十四年(805)東国平定途上の坂上田村麻呂が有明山麓の妖賊・八面大王征討の際、この戸放権現に祈願し、見事征伐したという。
後鳥羽上皇は領主仁科盛遠をして国家安泰を祈願させ、建保三年(1215)六月「暁時雨」と題して詠まれた『かたしきの衣手寒く時雨つつ有明の山にかかるむら雲(続古今集587番)という御歌を賜ったという。

天降りの額
江戸時代には一時衰微したが、明治に入って敬神家で豊科寺所出身の岡村卓一氏が再興の為東奔西走、現在地に社殿増築神域を拡張して荘厳と美麗を加え、世に人呼んで信濃日光と称し、信徒頼りに増し、大正昭和に至り、多くの皇族方の御参拝を頂き、都度御植樹を賜った。
(有明山神社 略記より)

拝殿前に飾られていた額に描かれているのは、記紀での『天孫降臨』の画かな?
本神社の祭神・天鈿女命が天の八衢に立っている国津神の猿田彦命に誰であるか尋ねていた場面のように思える。
他にも興味深い額が多く飾られていた。

(記憶が正しければ)本殿がなく、その代わりに拝殿裏手には上記の祠が建てられていた。
この祠は御神体山・有明山の山頂に鎮座する奥宮本社の遥拝所なのかな?

妙見 里の瀧
社殿後方にある滝。
滝の前には注連縄と紙垂が張られ、その奥には御神石と思われる磐座が祀られていた。

拝殿の注連縄
建築物や境内の雰囲気も趣深く、とても心落ち着くお社でした。

次回は、坂上田村麻呂vs八面大王伝説の舞台地、魏石鬼岩窟です。

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