16 February 2014

沖縄久高島巡礼 外間殿(フカマドゥン) 久高島の祭祀場

Location 日本, 沖縄県南城市知念

前回は島の始祖家のひとつで五穀の神シマリバーとアカツミーが住んでいたとされる大里家(ウプラトゥ)について記しましたが、今回は島の重要な祭祀所のひとつ外間殿(フカマドゥン)について。

大里家の東側に位置する外間殿は、久高殿と共に重要な地位を占めている島の祭祀場で、太陽・月・竜宮など七つの神さまを祀っています。
外間祝女(ノロ)と外間根人(ニーチュ)が祭主で、旧正月やマッティ(収穫祭)など、シマレベルの祭祀の殆どをこの「庭」で執り行われます。

また、外間殿の左隣には西威王(琉球の王)の産屋とされているアサギ家があります。

祀ってある七つの神さまとは・・・
天頭神(天の神さまの総師)、玉礼乃神(太陽の神)、松乃美神(月の神)、ニレー大主神(竜宮の神)、アマミキヨ神(国造りの神)、百畑地方照乃神(植物の神)、梁万神(健康の神)のこと。

また、各家庭にある香炉の大元にあたるミウプグイミンナカと呼ばれる大香炉が設置されており、さらに、久高島では子供が生まれるとここ外間殿で根神(ニーガン)という神職者による名付(ナーリイキ)がおこなわれるそうです。
(詳細は『日本人の魂の原郷 沖縄久高島』比嘉康雄著をお読みください)

中央の建屋が外間殿、左はアサギ家
久高殿と外間殿について理解するには、ムトゥ(始祖家)とノロ制度について触れなければなりませんが、小生は琉球の信仰を殆ど分かっておりませんので、さらりと・・・。

以前、久高島の人創り神話をヤハラヅカサと浜川御嶽にてこう記しました。

「昔、久高島の対岸にある百名からシラタル(兄・白樽)、ファガナシー(妹)が船で久高島に渡って子供を産みました。」

この子供達が久高島住民のミアムトゥ(三つの重要な始祖という意味)と呼ばれる始祖家とされ、久高ノロ、外間ノロ、外間根家がこれに当ります。

そして、久高島の集落はシマの北側から南側にひろがっていて、「集落の親」にあたる始祖家はシマの北側に位置し、「子供(子孫)」は始祖家の南側に分家する伝統があり、東側のフカマニーヤー(外間根家)と西側のタルガナー(多留加那)の二大ムトゥ(草分家の意)を中心に家々が集まっていました。

竜宮神の化身である二頭の白馬が立ち寄るフクギの古木?
その後、琉球王朝の頃に久高島にて「ノロ制度」という神職者(神女)組織を編成することとなり、それまでのムトゥ神(神職者)を求心力とする家・血族レベル時代から、シマ全体を束ねる祭祀制度に移行していきました。

その際、この二つ(外間根家と多留加那家)の始祖家のムトゥ神の引受け者をノロ職に昇格させました。

近くにはアマミキヨが腰かけた石?がひっそりと・・・
首里王府任命のノロ職は外間根家から出て公事ノロとし『外間ノロ』となり、外間殿という祭祀場をもち、タルガナー家からのノロ職はシマノロとし『久高ノロ』となり、外間殿に準ずる久高殿という祭祀場をそれぞれに持ちました。

この二大ノロに従う神職者が各家の30~70歳の主婦がつとめる神女(タマガエー)で、かつて12年に一度おこなわれていた『イザイホー』という有名な祭事儀式を経て就任されます。

次回は、外間殿と並ぶ久高島の重要な祭祀場であり、有名な『イザイホー』が行われていた久高殿についてです。

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