22 February 2014

沖縄久高島巡礼 イザイホーの祭場久高殿とバイカンヤーの煙

Location 日本, 沖縄県南城市知念

大里家(ウプラトゥ)から西側に足を進めると、御殿庭(ウドゥンミャー)といわれる祭祀場があります。
雨露に濡れてとても幽玄な雰囲気が漂っておりますが、かつて(と呼ぶのは何とも寂しいが・・・)この祭場にて『秘祭』といわれる『イザイホー』がおこなわれていました。

久高殿・御殿庭
久高殿の中に入ると、右(東)からシラタル宮、ハンアシャギ(神の宮)、そしてバイカンヤーの3つの建物が並んでおります。建屋奥の森はイザイヤマと呼ばれる神域で立入禁止です。

シラタル宮
シラタル宮には久高島の人創り神話の主人公であり、久高ノロの始祖である百名白樽(シラタル)と多留加那(タルガナー)を祀ったお宮です。

ハンアシャギ(神の宮)
中央のハンアシャギは、イザイホーにて最も重要な祭祀場ですが・・・現在は物置小屋になっております(苦笑)

さて、イザイホーとは久高島の数ある祭祀の中で最も有名な祭りで、30歳以上の既婚女性が神女(タマガエー・神職者)になるための儀式で、十二年ごとの午年に開催されていた。

久高島では、「女は神人(カミンチュ)、男は海人(ウミンチュ)」という諺があり、女は夫や子供を守護する者として生きていく宿命があり、島の祭祀を執り行っていく。
その祭祀を執り行う『神女』となる通過儀式をここ久高殿を中心に4日間かけて行われていた。

ハンアシャギ(神の宮)を境として、その先は祖霊が鎮まる他界とされており、イザイホーでは新入りの者(ナンチュ)が七つ橋を渡ってこの宮を通って、祖霊が佇むイザイヤマ(奥の森)に一晩籠っていたらしい。

・・・イザイホーの詳細については多くの文献等がありますので、そちらをご参考ください。

尚、イザイホーは「日本の祭祀の原型」といわれているのだが、残念ながら1978年の祭祀を最後に後継者不足等の理由で開催されていません。
ちなみに、今年は午年・・・どうなるのでしょうか?

バイカンヤー
一番左にあるのはバイカンヤーと呼ばれるイラブーの燻製小屋。
タイガースのタオルが目印です(笑)

イラブー(海蛇)はユイムン(寄り物)といわれ、神からシマ人のために贈られてきたものと考えられ、かつては琉球王朝にも献上されてきたといいます。

海で獲られたイラブーは、茹でたり形を整えた後にバイカンヤー(燻製小屋)に入れられます。

バイカンヤーから上がる煙
燻製方法は門外不出、口承伝の秘儀とされており、昔ながらの製法を守っているらしいです。
近年は久高ノロ不在のため、伝統的なイラブー漁はおこなわれなかったが、2005年以降、村頭代行のご尽力により復活したといいます。

モクモクと煙を上げているバイカンヤー。
実は夜に村の人と飲んでいましたが、漁師さんが「この人は燻製やってるけど、全然教えないんだよー。」と言っていたのを思い出しました。

イラブー汁
そして、これが名物「イラブー汁」!
思っていたよりあっさりとしていて、とっても美味しかったです!

かつてのイザイホーの主祭祀場であった久高殿。
この場所で神女が神歌(ティルル)を歌い踊り続けていたんだなと思うと、風化しつつある島の伝統に対する寂しさ、そして継承していくことの難しさのようなものを感じてしまいました。
(そうなると、神女の風習も無くなってしまうのか・・・)

久高殿からさらに西に進むと漁港が姿を現した。
こちらの方にはカー(泉)があったのだが、ここでも思いっきり失念・・・。
尚、この港は君泊(チミントゥマイ)といい、聞得大君と国王が渡島される際の港だったとのことで、近隣には約5000年前の貝塚もあったらしいです。

次回も再び島の集落内をブラブラと。

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