20 February 2011

武州六大明神を巡る 小野神社 かつての「武蔵國一之宮」

「一之宮」 小野神社
(東京都多摩市一ノ宮1-2-28・・・論社)

私は武蔵國に生まれ、武蔵國で育った「むさしっ子」である。

「むさしっ子」と自称するならば、
一度は巡らなくてはいけねぇ~ってもんだよ!

・・・てな訳で、武州六大明神巡りをしてみました。

まず、武州六大明神の謂われについて・・・。

以前紹介した大國魂神社は、大化の改新によって武蔵国府を大國魂神社のある府中に置かれ、国司が国造に代わって神事を執することとなり、管内神社の祭事を行う便宜上、武蔵の国中の著名な神社六所を一か所に集めて祀るようになったので、武蔵國総社『六所宮』と称せるようになったといいます。

その六社とは・・・

一之宮 小野大神 
(現:小野神社(論社)~東京都多摩市)
二之宮 小河大神 
(現:二宮神社~東京都あきる野市)
三之宮 氷川大神 
(現:氷川神社~埼玉県さいたま市大宮区)
四之宮 秩父大神 
(現:秩父神社~埼玉県秩父市)
五之宮 金佐奈大神 
(現:金鑚神社~埼玉県神川町)
六之宮 杉山大神 
(現:杉山神社(論社)~神奈川県横浜市緑区)

とされて、総称して『武州六大明神』と称されるようになりました。

既に氷川神社秩父神社金鑚神社の三社は参拝済なので、残り三社を休みの合間をみて、巡ってみました。

まずは、一之宮と称されている小野神社から。

京王線聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩10分に鎮座するお社で、関東最古の社ともいわれています。
上の写真は道中にあった『一之宮渡し』
いまいち意図が分からなかったです。

小野神社社頭
そんなモヤモヤした気分の中歩いていくと、立派な社頭が姿を現しました。
但し、参拝客は殆どいない・・・。一之宮と称しているのに寂しげな雰囲気。

こちらは随身門。
なかなか立派な造りです。

拝殿
そして拝殿へ。

広い敷地の中に鮮やかな朱色の社殿がポツンと置かれています。
心が温かくならない・・・殺風景な更地に一本の参道。
きっと木々や自然を排除しているからであろう。

小野神社の御祭神は、天乃下春命と瀬織津比咩命、伊弉諾尊、素盞嗚尊、大己貴大神、瓊々杵尊、彦火火出見尊、倉稲魂命である。
近所の社から合祀されて祭神となった神さまもいるのでしょう。

主祭神の天乃下春命は、高皇産霊尊の子、天思兼命の子であり、秩父神社を祀る秩父国造(知知父彦命)の祖も天乃下春命である。
また、瀬織津比咩命(せおりつひめのかみ)は記紀神話には殆ど出て来ないが、穢れ祓いの神と共に水の神であり、天照大神の荒魂とも言われています。

本殿
小野神社は、安寧天皇(紀元前六世紀)の勅命により創設されたと言い伝えられている。
また「延喜式神名帳」には多磨郡八座の一つに記されている。

なお、「日本三代実録」によると、元慶八年(884年)正五位の神位が授けられたとのこと。

こちらは本殿。
鎮守の森がないせいか、とても寒々しく感じてしまう。
神社というのは、『樹』が欠如しているだけで、こんなにも印象が変わってしまうものなのだな・・・。

南門
この門は「南門」と呼ばれる門。
なにかポツンとしている感が否めません。

鎮座地は日本の高度成長期に急激に開発された街で、きっと「成長」の言葉に踊らされて、歴史や文化の伝承や保存などは二の次だったのでしょう。
そういう「古社」は多摩地区に他にもあり、神さまや精霊たちもさぞ悲しんでいることでしょう・・・。

次は二宮神社へ。