6 April 2013

豊受大神宮(伊勢神宮 外宮)

豊受大神宮(外宮)
(伊勢市豊川町御鎮座)


表参道火除橋
伊勢神宮(正式には「神宮」)は、宇治の五十鈴川上に御鎮座の皇大神宮(内宮)と、伊勢の山田原に御鎮座の豊受大神宮(外宮)の総称で、古くは伊勢太神宮と称していた。
両大神宮には、別宮、摂社、末社、所管社あわせて計125社がある。

「外宮」から先に巡る慣わしがあるので、まずはここ豊受大神宮から。

第一鳥居
創始は、雄略天皇22年(478年)、天皇の夢に天照大御神が現れ、
「自分一人では食事が安らかにできないので、丹波国の等由気大神を近くに呼び寄せるように」
と神託したので、29年7月7日、内宮に近い山田の地に豊受大御神を迎えて祀ったのに始まるという。

斎館
御祭神の豊受大御神は一般に食物を掌る女神で、古事記にて以下の通り登場している。

「神生み」
伊邪那美命(イザナミ)が火之迦具土神(カグヅチ)をお生みになったせいで、女陰を焼かれてしまって病に臥せてしまい、たぐり(嘔吐)の中から金山毘古神・金山毘賣神、屎(大便)の中から波邇夜須毘古神と波邇夜須毘賣神、尿から彌都波能賣神、苦しみの中から和久産巣日神を生み、この神の子が豐宇氣毘賣神(豊受大御神)と謂う。

「天孫降臨」
この二柱の(天照大御神の八咫鏡と思金神のこと?)は、さくくしろ、五十鈴の宮(内宮)に拜き(いつき)祭る。次に登由宇氣神(とゆうけのかみ) こは外宮の度相(わたらひ)に坐す神ぞ。

二の鳥居
また、崇神天皇の項に、
「豊鉏比賣命(とよすきいりひめ)は、伊勢の大神の宮を拜き祭りたまひき・・・」とあり、天照大御神の御杖代として、天照大御神の御神体である八咫鏡を奉斎するための遷座地を探し、各地を転々とし、御杖代を倭姫命に託し、やがて伊勢に神宮を創設した。

この地が「内宮」であり、八咫鏡を奉斎した地を「元伊勢」と呼ばれている。

御正殿
早朝の参拝だったので、参詣客もまばら。
とても厳かとした雰囲気で身が引き締まる。
二の鳥居をくぐり、神楽殿を通過すると、ついに念願の御正殿へ。

外玉垣南御門
写真撮影可能な場所はこの辺まで。

鳥居の先は、神と対峙する場所。
無事に辿り着けたことに感謝。

参拝した後、朝日がお社を照らし始めてきた。
とても清々しい気持ち。

三ツ石
正式には「川原祓所」と呼ばれるらしく、この場所で修祓が行われるという。

御正殿
正宮と三ツ石。
鳥居正面は蕃塀で間仕切られている。

忌火屋殿
ここはいわば神さまの厨房。
火鑽具でに鑽りだされた「忌火」で神饌が調理されている。

毎日、朝夕大御饌を奉る
「日別朝夕大御饌祭」と呼ばれる祭事がある。

御池
御正殿の向かいにある
乳白色の幽玄な雰囲気漂う御池。
かつて一本の川だったが、中世期の地震により池となってしまったらしい。

九丈殿と五丈殿

ここで外宮の摂社・末社・所管社の祭事がおこなわれるという。

北御門鳥居と御厩
豊受大神宮 御正殿の参拝の後、別宮へ。
別宮とは、ご正宮の「わけみや」の意味で、所属の宮社のなかでも重んじられ、皇大神宮に十所、豊受大神宮に四所の別宮がある。

土宮
御池に架かる亀石を越えると土宮、風宮が坐している。
土宮の御祭神は御土乃御祖神。
外宮所在の山田の原の地主神という。

風宮
そして、風宮は風雨を司る級長津彦命と級長戸辺命を祭神とした別宮。
本祭神を祀るお社は龍田大社(奈良県)川勾神社(神奈川県)などがある。
古来は風社という末社格のお社だったが、元寇(1281年・弘安の役)の時に、後述する内宮の風日折宮とともに祈祷をおこない『神風』を起こしたことにより、一躍別宮へ格上げされ、国体守護の神さまとして崇められるようになった。

下御井神社
土宮の奥にある小路を進むと小さな御井覆屋が鎮座している。
祭神は下御井鎮守神で、禁足地とされ一般公開されていない上御井神社の御水を汲みあげることができない場合に下御井の水を神饌などの御料水として供される。

外宮南側にある檜尾山と呼ばれる丘
98段の石段を登ると御正殿を見下ろすような位置に多賀宮が坐している。

多賀宮
多賀宮は、外宮の檜尾山に鎮座する別宮で、『高宮』→『多賀宮』となったという。
外宮の別宮の中で一番古く、豊受大御神荒魂を祭神としていることから一番格の高い別宮といわれている。

多賀宮
多賀宮は、今から凡そ1500年前、第21代雄略天皇22年(478年)に天照皇大御神の御神勅によって豊受大御神が丹波の国から御饌神として迎えられ、豊受大神宮が創立された際に、多賀宮も同時に奉斎されたと伝えられている。

皇大神宮の別宮荒祭宮同様殊に重きが置かれ、20年1度の大祭である式年遷宮でもこの2宮だけは正宮に引き続き真っ先に斎行されるという。

北御門参道の御厨の先に東に伸びる参道がある。
殆どの参詣客は訪れないが、原生林の生い茂る社叢となっており、根廻りの太い巨木が根を張っている。

度会国御神社
伊勢国造・度会神主の祖神が祀られたお社。
祭神は彦國見賀岐建與束命(ひこくにみがきたけよつかのみこと)。
鎮座地である度会国の守護神で、代々外宮の祭祀を務めてきた度会氏の始祖、天日別命(あめのひわけのみこと)の子とされる。

大津神社
参道の一番奥にひっそりと鎮座するのは大津神社。
祭神は葦原神で、五十鈴川河口の守護神とのこと。

御朱印


次回は、外宮敷地内にある摂末社について。